有象無象

感想です。読んだ本の ちなみにほぼネタバレです

夜行 森見登美彦

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夜行 読みました。

 

森見登美彦は『夜は短し歩けよ乙女』や『四畳半神話大系』とか『ペンギン・ハイウェイ』みたいなのをちょこちょこ読んでたんで、なんていうか笑いとかテンションの高い要素がある話を書く人だとばかり思っていた。

 

今回は最初から最後までシリアス。人が消えるだの死ぬだの殺されるだの今まであまりなかった言葉が出てくるなぁと。

そもそも夜行には楽天的な人物が出てこないように思った。

夜行は5つの章(夜)からできている。

プロローグから第一夜への入は違和感など無かったが、他の章は唐突に切り替わり章の初めの一言は誰に向かって話しているのかすらわからない。

そしてラストのどんでん返しからの返し。

 

今のところ正直それぞれの話よりそれぞれの話を読んだ上でのプロローグ・エピローグのほうがおもしろい。

 

・夜行と曙光が世界の窓なら夜行こそが「夜行のある世界」から見た「曙光のある世界」なのでは?(ていうか帯で「彼女はまだ、あの夜の中にいる。」って言ってるからそうだよね)

・元々「曙光のある世界」では長谷川と大橋は存在または出会っていない可能性